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ローコスト住宅とは?


 ローコスト住宅とは? 
 ローコスト住宅とはどの様な形状をしていますか? 
 平屋と2階建てとではどちらがローコストですか? 
 屋根の形にはローコストは関係するのですか? 
 軒の出はローコストに関係するのですか? 
 間取りはローコストに関係するのですか? 
 ローコストを意識した間取りの工夫はありますか? 
 水廻りをまとめるとローコストになるのですか? 
 適切な住宅の大きさを決める  
 材料の寸法を気をつける事はローコストにつながりますか? 
 建具は既製品の方がローコストでしょうか? 
 天井が低くなればローコストになるのですか? 
 工事種類を少なくするとローコストとなるのでしょうか? 
 天井を張らないとローコストになるのですか? 
 備品は自分達で揃えた方がローコストになるのですか? 
 図面にメーカー名を指定しない方がローコストになるのですか? 


相談11
相談12
 ローコスト住宅とは?   トップ
 ここで言うローコスト住宅というのは、あくまで合理的に考えることです。安易に安物を使う事や、値引き交渉をする事ではありません。安くて質の悪い建物や、安易な値引きによる手抜き工事が行われてはあまり意味の無い事だと考えているからです。特に基礎や構造体などは注意が必要です。当然、地域差や各会社の得意不得意があるので、ここに書かれている事が全てではありません。あくまで一般的な話をしていきますので、あくまでも参考としてください。
 ローコスト住宅とはどの様な形状をしていますか?  トップ
 まず、平面的には同じ床面積であれば凹凸や曲線のない長方形や正方形とするのが割安です。単純に正方形とL型を比べても平面の床面積が同じでも外壁の面積がL型の方が大きくなります。当然大きくなった分の材料費や施工手間が多くかかります。曲線に関しては材料自体も特殊な加工が必要ですし(既製品でも通常の材料より割高)各取り合い(柱や梁、壁、床など)の施工手間が全て多く掛かると考えても間違いがありません。
 平屋と2階建てとではどちらがローコストですか?   トップ
 これも良くある質問です。当然諸条件がありますので、全てとは言い切れない部分もあるのですが、一般的には同じ床面積であれば2階建ての方がローコストと言えます。平屋の方が、階段や足場、材料の運搬などが安くなりますが、2階建ての方が土工事、や基礎工事、屋根工事が安くなります(面積が少なくなります)。当然1階部分と2階部分の平面の形状が同じ場合、単純に考えると先程上げた項目の数量が1/2〜2/3近くになることがあります。よくメーカーが出している坪30万円前後の住宅を紹介していますが、そのほとんどが総2階建ての単純な形をしていると思います。まさしくローコスト住宅の典型的な形です。
 屋根の形にはローコストは関係するのですか?   トップ
 関係します。まず屋根勾配ですが、同じ建物に屋根を掛ける時、勾配がきつくなればなるほど、屋根自体の面積(数量)が大きくなります。又、5/10以上は勾配がきつくなる為、屋根足場が必要になります。当然これらはコストが上がる要因になります。ただ気をつけたいのは、地域によって、雪や雨、風などの気象条件が異なる為、単純に最初にかかるコストだけではなく総合的に判断した方が良いと思います(勾配を小さくする事で雨仕舞が悪くなったり、雪掻きが必要になる場合があります)。又、同じ屋根勾配であれば、切妻<寄棟<入母屋とコストが上がります。これらは単純に取り合いが多くなることよって、それらを構成する部材と手間が多く掛かる為です。屋根のコストだけ考えると片流れも一考です。面積や取り合いが少なく、軒樋も一方向だけです。ただ、外壁面が多くなり、建物自体が高く、足場の数量も多くなります。小屋裏も有効利用しないと何と無く不可思議な建物になってしまいそうです。又、ドーマやトップライトを付けるとそれ自体だけでなく取り合い部の処理も発生してきますのでコストアップの要因となります。  
 軒の出はローコストに関係するのですか?    トップ
 関係します。当然、軒の出が出る程屋根面積が増えるのですが、それだけでなく、その軒自体を支える為や、雪などの積載物が乗る事を想定しなければならない為、60cm以上出す場合は屋根の下地(垂木)部材の寸法を大きく取る事が一般的です(当然材料費が割高になります)。ただ軒下空間を有効利用する事や、多少の雨が降っても開口部から雨が入りづらいなどの長所もある為、自分達がどの様な建物が欲しいのかを検討する必要があります。
 間取りはローコストに関係するのですか?   トップ
  関係があります。基本的に同じ床面積であれば小さな部屋を多く造るよりもある程度大きな部屋をつくる方がローコストと言えます。当然小さな部屋を造るにはその分多くの間仕切り壁が発生してきます。その分の下地材や仕上げ材、それらの施工手間が増える事になります。又、その部屋に入る為の建具や、照明、スイッチやコンセントなども増やす必要が考えられます。ただ、大きな部屋と言っても、あまり広すぎて特別な材料や工法が必要になる場合はコストアップに繋がりますので気をつけてください。又、プライバシーや光や音、匂いなどの問題もありますので単純にコストだけにだけこだわると逆に住みづらい住宅になる場合もありますので十分に検討することをお勧めします。
 ローコストを意識した間取りの工夫はありますか?  トップ
 前項とかぶる部分も多いのですが、間仕切りが少ない方がコスト面から見ると良い訳ですから、その様な工夫を考えて見るのも良いと思います。例えば昔の農家住宅では、玄関や廊下が曖昧な感じです。極端に言うと無かったといっても過言ではありません。自分達の価値観次第で玄関を開けると居間だったり、居間と廊下を組み合わせるなど工夫はありえます。子供部屋なども、年齢が小さい内は間仕切りなど無くても良いと考えられます。今では一般的になりつつある、キッチンやダイニング、リビングなどは一体化し、よりワンルームに近い間取りがローコスト面から見ると有利だと言えます。  
 水廻りをまとめるとローコストになるのですか?   トップ
 水廻りとは流し台、浴室、洗濯機室、便所など水を使う部屋を指します。これら水廻りの部屋を近接させることは単純に給水や排水などの配管が短くなることにつながります。これは材料費とそれに伴なう施工費が少なくなります。又、メンテナンスや改修工事にも有利になります。特に集合住宅やマンションなど規模にあわせてその成果も大きくなります。日常生活においても、家事道線が短くなり、主婦にとっては使いやすい間取りが工夫出来ます。北側に配置すれば、直接居室が外壁と接しなくなる為、断熱面で有利とされています。
 適切な住宅の大きさを決める   トップ
 ローコスト住宅を考える場合、単純に面積を押さえるのも必要です。当然面積が大きくなればそれだけ多くのお金が必要になってきます。ただお金が少ないからと言って面積や部屋数を減らすと、子供の成長や生活の多様化などで増築することになりと割高になります。逆に、最初から面積や部屋数が多いと、お金が掛かるだけでなく、子供の独立などで逆に空き部屋など不必要な空間が残ることになります。年を取ると2階の部屋に移動するのが辛く使わなくなったりすることは良く聞く話です。これらを踏まえて、最初から計画していく事が結果的にローコスト住宅と言えるのではないでしょうか。
 材料の寸法を気をつける事はローコストにつながりますか?   トップ
 現在でも日本では尺貫法が生きていて、材料なども大部分がその寸法に合わせています。3*6板(910*1820)や3*8板(910*2430)などがその代表例と言えます。また梱包も1坪や10坪単位で入っている場合が多く、寸法や梱包の数量をある程度考慮しないと、使う量より使わない量が多くなる事になります。当然端材が多くなれば処分費も増える事になります。又、途中で打ち継ぎが出ると、その分の加工手間や細かく言うと釘やビスなどの金物も増えることになります。特に無意味な寸法でオーダーメードな材料を発注する場合は思った以上に割高になる場合があります。   
 建具は既製品の方がローコストでしょうか?  トップ
 建具は基本的は既製品の方が安いと言えます。かなりのデザインの種類があるのでよほどのこだわりがなければ、ある程度は満足出来ると思います。ただし、使っている素材にもグレードがあるので価格にも開きがあります。当然寸法もある程度は揃えているものの、特注の寸法になれば、コストアップだけでなく納期にも時間が掛かります。ただ製作建具でも、安い素材を使い、塗装は自分で塗るなどの工夫があれば、多少安く出来る場合もあります。又、コスト面だけ見ると引き戸より開き戸の方が安く出来ます。建具本体も引き戸の方が高いのですが、施工手間も割高です。住宅用サッシも基本的な寸法は決まっています。当然そこから選びますが、一般的に引き違いサッシが一番安いと思われます。ただし、寸法によっては値段が異なる場合があるので注意が必要です。木製建具と同様に特注サイズはコストアップに繋がり、納期も掛かります。又、木製サッシは国産より外国から輸入した方が安くて性能が良いと言われています。ただこれも納期の問題や保障の問題があります。
 天井が低くなればローコストになるのですか?   トップ
 当然低くなる可能性が高くなります。上階までの高さが同じ場合だとその下の階の天井が低いほうが下地材が多くなりますが、仕上げ材は少なくなります。コスト比較しても仕上げ材が少なくなった方が有利となります。又、コスト面から言うと天井高さも2.4mを超えるとPB(クロスや塗装の下地材の石膏ボード)の垂直方向に打ち継ぎが必ず発生します(PBは一般的に3*6板又は3*8板を使用します。その為、尺貫の寸法で割り切れないと端材がより多く発生します。)。当然その分の施工手間が増える事になります。ただ、天井が高い方が開放感があり、空間的にゆとりある部屋を作り出す事が出来ます。部屋の利用方法などをよく検討し、天井高さもメリハリのある計画してはどうでしょうか?
 工事種類を少なくするとローコストとなるのでしょうか?   トップ
 単純に工事種類が減る事はローコストに繋がります。ただ、注意してほしいのは、何事も得手不得手がありますので全てがうまくいく訳ではありません。例えば大工さんに家具工事を頼むとしても、出来る場合と出来ない場合があります(当然家具工事の方が細かい作業が多く、デザイン次第では出来ない事もあります。又、使っている道具も違いまので無理に頼むと割高になる場合があります。両方から見積もりを取って見比べた方が確実です。)。又、仕上げ工事を省略する為に、壁や天井をシナベニヤを使用している場合がありますが、これも安易にローコストとは言えません。コスト的に見るとPB+クロス>シナベニヤとなりますが、以外とシナベニヤというのは色の変化があり、通常表面にCL塗装(垢止め)します。となると逆にコストアップすることになります。色の変化を気にしないで塗装しないか、CL塗装は自分達でするなどの工夫が必要となります。左官工事にしても、素人だとなかなか平滑には仕上がりませんが、気にしなければ家族でやっても良いかも知れません。ただ自分達でやることになると、工期的には不安定になりますし、請け負った建設会社の経費アップに繋がりますので、工期的には余裕があり、建設会社の理解してもらう必要があります。
 天井を張らないとローコストになるのですか?  トップ
 基本的にはなります。天井下地材や天井仕上材が減る事になります。ただ単純に減るということではありません。それらしく見せる為には梁や根太など見える部材は造作材にしたり、鉋掛けなどの加工も必要です。又、色の変化を気にする人はCL塗装をしたりします。屋根部分を吹き抜けに見せる場合は、断熱材を屋根面に入れる為、垂木を2重に組んだりと意外に手間が掛かり思ったほどローコストになる訳ではありません。配管や配線も気を使う必要がありますし、照明の位置もある程度制限されます。当然天井高が高くなりがちなので、冷暖房費なども多く掛かる事も頭に入れていた方が良いと思います。ただ、自然素材を前面に出すデザインが可能になりますし、見ようによっては開放感があります。これらを踏まえて検討してみてください。
備品は自分達で揃えた方がローコストになるのですか?     トップ
 基本的には安くなる場合の方が多いです。特にカーテンやエアコンなどは安いと言われています。建設会社に頼む場合はその備品にも経費が掛かり高くなる場合と、問屋などからは直接お客さんへ売ってもらえない場合もあります。多少面倒でも、まずは見積もりを取って、同じ様なものが量販店でどの位で売られているのかチェックしてみても良いかもしれません。  
 図面にメーカー名を指定しない方がローコストになるのですか?   トップ
 基本的にはローコストになります。当然、どうしてもデザインにこだわりがあり、その物でなければいやだと言う場合もあります。ただ、建設会社は独自の流通ルートを持っていて、メーカーによって定価に対する掛け率がかなり異なります。メーカーを絞るよりも建設会社が持っているルートをうまく使う方が納入価格が安くなる訳です。
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